世界で最も美しい島・パラワンへ

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2017年8月4日

環境に優しいリゾートの実現
Daluyon Beach and Mountain Resort

敷地内には色とりどりの花や緑があふれていて、草花に寄ってくる虫たちもまた多彩だ。庭の池ではオオトカゲの姿がみられることも

敷地内には色とりどりの花や緑があふれていて、草花に寄ってくる虫たちもまた多彩だ。庭の池ではオオトカゲの姿がみられることも


波の音で目覚め、ビーチに建つコテージの扉を開けると、ホワイトサンドのビーチの向こうに青い海が広がる。コテージ12棟は全てオーシャンフロントで、人が少ない静かなビーチを求め、国内外から多くの人が訪れる。ダルーヨン・ビーチ&マウンテン・リゾートは、ルソン地方パワラン州、プエルトプリンセサ空港から車で2時間の所に位置し、首都圏からも気軽に行けるリゾートだ。
ダルーヨンはパラワンを訪れる観光客に人気なだけでなく、東南アジア諸国連合(ASEAN)や多くの観光ウェブサイトからも「環境に優しいリゾート」として表彰を受けている。ダルーヨンは、手つかずの美しい自然が残るパワラン州で、自然と共存するリゾート運営の実現を目指し、挑戦を続けている。
▽世界で「最も美しい島」で
米大手旅行雑誌の人気ランキングで、パラワン島は2年連続「最も美しい島」として首位に輝いた。パラワンは多くの観光客から高評価を受けている通り、海は青く透き通り、島には壮大な山が連なる。世界でも珍しい海の生き物が生息するパワランの生態系は、この手つかずの大自然が生み出している。
「開発されすぎていない自然が残るパラワンだからこそ、環境に優しいリゾートの実現を目指したい」とダルーヨンの総支配人、ブルース・タン氏(26)は語る。リゾート創設者の父親と共にリゾート発展に奔走する期待の若手だ。
▽環境保護に「本気」の取り組み
同リゾートの電気は、各コテージ屋根に取り付けられたソーラーパネルで太陽光により発電される。コテージを含め、全ての建物は太陽の光が入りやすいデザインになっており、節電対策も講じられる。
雨水再利用のほかに、エアコンも環境に優しいものを設置。パラワンではゴミの分別やリサイクルのシステムが進んでいるため、コテージの各客室でも「燃えるゴミ」「リサイクル用ペットボトル・缶」など全5種類のゴミ箱が設置されている。
「エコフレンドリー」をうたうリゾートは多い中で、ダルーヨンの「本気」の取り組みは観光業界でも高い評価を受ける。ASEANからは「環境に優しいリゾート」として2年ごとに行われる表彰で2012年から3回連続、表彰されている。比で3回受賞したのはダルーヨンだけという。
他にも観光ウェブサイト・トリップアドバイザーなどからも宿泊客の満足度が高かったとして何度も表彰を受けている。
▽日本へも売り込み
6月末、観光省のテオ長官は日本を訪問し、観光庁を表敬訪問。東京、大阪、名古屋の各都市をフィリピン各地のリゾート施設・ホテル関係者と共に巡り、日本の旅行会社と商談会を行った。ダルーヨンのタン氏もパラワンを代表して日本訪問に参加。セブなどに比べて日本ではまだ認知度が低いパラワン観光を売り出した。
ダルーヨンの宿泊客の80%は外国人と、比人よりも圧倒的に外国からの訪問が多い。12棟あるコテージは1棟をのぞき1階部分と2階部分で分かれており、客室は全23部屋。大手の巨大ホテルと違い、少人数で静かな休暇を楽しみたい旅行客に人気を呼ぶ。コテージが面するビーチもプライベートなために、運が良ければビーチを独り占めできる。
また「アンダーグラウンドリバー」の通称で知られ「新世界7不思議」にも選ばれた、プエルトプリンセサ地下河川国立公園からバンカ(小舟)で15分という近さも同リゾートの魅力。同国立公園は世界遺産にも登録されている。
(とみた・すみれこ)
運が良ければコテージが面するビーチを独り占めできる

運が良ければコテージが面するビーチを独り占めできる


コテージは大手の巨大ホテルと違い少人数で静かな休暇を楽しみたい旅行客に人気を呼ぶ

コテージは大手の巨大ホテルと違い少人数で静かな休暇を楽しみたい旅行客に人気を呼ぶ

名称未設定 1▽アクセス
パラワン州の州都にあるプエルトプリンセサ空港から車で2時間の所にあるサバン・ビーチに位置する。空港からの行き来は、道中が山道のため、ホテルの有料送迎サービス、もしくは現地の運転手付きレンタカーなどの利用が便利。
Sabang Beach, Brgy. Cabayugan, Puerto Princesa, Palawan

 
 
 
 

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