【セブ通信】台風のあとクリスマスに入院して痛感したこと。

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2022年2月10日

  蝶谷正明(セブ日本人会)

 
 
 
    昨年12月、台風オデットはセブ市内にも甚大な被害をもたらしました。幸い、我が家は電気、水道、インターネットの途絶以外は被害を免れました。しかし、ほっとしたのも束の間、台風で自宅ゲート前に倒れた隣家の巨木の撤去作業を見ている時に、滑って転んで大腿骨を骨折し、クリスマスに入院、手術ということになってしまいました。
 
 
 救急車で運び込まれたのはセブでは有名な病院。台風の被害者であふれており、車椅子で数時間待ち、救急ベッドで24時間過ごした後に、個室が割り当てられました。状況を考えれば、これは仕方ありません。手術も順調に終え、12月29日に退院できました。
 
 
 

台風去って、また一難。病院でクリスマスを迎えることに。(イメージ写真)

 
 
 
 
 そこで私が直面したのが、医療費の問題です。それまで他人事だと思っていたのですが……。退院を待っている時に執刀医が現れ、医師へのドクターフィーは3人で30万ペソと言いました。私は、手術前になんとか支払った費用に含まれているものと勝手に思っていたのです。青ざめていても仕方ないので交渉し、最終的に17万5,000ペソを年明けに支払うということで決着しました。総額は、入院費、手術費、インプラント代等々とで50万ペソ、100万円超えという目もくらむ金額。我が家は日本の健康保険やローカルの医療保険に加入しておらず、医療費は自己負担です。
 
 
 
 私のようにフィリピンに個人の資格で在留していらっしゃる方は、この話を他人事と捉えないでください。医師や病院が請求する金額の正当性云々は、素人には判断のしようもありません。しかし、骨折して死ぬほどの痛みに、個人で何ができるでしょう。医療機関に身を委ねるしか選択肢はありません。
 
 
 
 
 いざという時とために保険に加入する、手元に非常用の現金を持つなど方法はいろいろあると思います。フィリピンを老後のパラダイスにするためには、特に高齢者は十二分の準備が必要であると痛感したクリスマスでした。
 
 
 
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