賃貸借コンドミニアム事情 ほのぼの不動産 屋良朝彦氏インタビュー

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2021年8月10日

【住めば都 住めばマニラ】

 

 在留邦人に人気のマカティやBGCのコンドミニアムの空室や家賃はコロナ禍の今、どんな状況なのでしょうか。ほのぼの不動産の屋良朝彦さんに聞きました。

 

 

Real Estate Company Interview:Condominiums for rent in Makati and BGC

Photos: Honobono Corporation

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屋良 朝彦さん ほのぼの不動産代表(社長)。沖縄県コザ市(現在の沖縄市)生まれ。明治大学政治経済学部卒業後、サント・トマス大学院政治学科修士課程修了。1996年あさひ不動産創業。2007年その後継企業ほのぼの不動産へ移行。2017年に飲食業に参入し、現在「あらやラーメン」をマカティ市、SMメガモール、SMスーカットに展開中。ボランティア活動として2004〜05年日比ビジネスクラブ会長として日本大使館、JETRO協賛にて「NGOフェスティバル」を主催。2020年11月、台風が世界遺産の棚田で知られるイフガオ州に甚大な被害をもたらした際には、河川の堤防修復工事に個人として多額の寄付を行った。沖縄県人会連合(PUOA)副会長、沖縄県フィリピン委託駐在員として沖縄とフィリピンをつなぐ活動に従事。沖縄県外国人介護事業協同組合理事として2018年よりフィリピン人介護福祉士候補生を沖縄へ派遣。今年10月にマカティ市アヤラモール・サーキット・マカティにて「沖縄フードフェスティバル」を開催予定。
Mr. Asahiko Yara President, Honobono Corporation, Mr. Yara is from Okinawa prefecture, Japan. Running a real estate agent company and restaurants such as Araya Ramen at Makati, SM Mega Mall and SM Sucat, he is also a philanthropist, who donated a large amount of money to build the river levee after the typhoon Ulysses hit the Ifugao province . As the vice president of the Philippine United Okinawa Association, Inc., Mr. Yara plans to hold the event ‘ Okinawa Food Festival ‘ at Ayala Malls Circuit, Makati this October,2021.

 

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ペントハウス(ほのぼの不動産子会社 楽園生活マネジメント社デザイン・設計・施工/以下写真同)

 

 

コロナ禍で借り手に好機!?

 

 コロナ禍で日本人を含む外国人に対する入国規制により、コンドミニアムの需要が激減しています。そのためコンドミニアムによって差はありますが、空室率は20〜30%、家賃は軒並み10〜20%下落しています。特にファミリー向けの需要は激しく落ち込んでいます。家賃が下落している今は上級コンドへ転居するチャンスともいえます。また賃貸借契約更新の際には、家賃の値下げや家具入れ替えなどを交渉してみるのもよいでしょう。ビザなしでのフィリピン入国が再開されれば、家賃は1〜2年かけて、コロナ禍以前の水準に戻ると考えられます。マカティ市、タギッグ市ボニファシオ・グローバル・シティー(BGC)の外国人向け物件の家賃相場(月額)は、物件によって差がありますが、およそ次の通りです。

 

●単身者向け 家具付スタジオ(25〜40㎡):2万5千〜6万ペソ、
家具付1ベッドルーム(25〜70㎡ ):3万5千〜13万ペソ
●ファミリー向け 家具付2ベッドルーム(50〜170㎡): 5万〜20万ペソ
家具付・家具なし3ベッドルーム(100〜350㎡): 10万〜35万ペソ

 

 

1 ベッドルームユニット

 

 

人気の地区はやはり・・・

 

 マカティ市で日本人に一番人気の地区は、グリーンベルト、グロリエッタなど大型ショッピングモールが集中する「マカティ市レガスピ・ビレッジ」。また、ファミリー向けには街が新しくきれいで、日本人学校、インターナショナルスクールなどが集中し、ナンバーコーディング(車両走行規制)のない「タギッグ市BGC」も人気です。その他、カビテ経済特区に近いマニラ湾沿いの「ベイエリア」や、バタンガス経済特区に近く、マカティ市との中間地点にある「アラバン地区」も注目されています。

 

 

賃貸借の際に注意すること

 

 

 マニラでの賃貸借で重要なのはまず安全と居住性。警備員や受付係員の接客態度、開発業社の評判などで判断したいところです。居住者密度の高いコンドでは、エレベーターの待ち時間が10分以上というところもあり要注意です。仲介業者については、できれば業者の事務所を訪ね、担当者がどの程度不動産の知識が豊富か、懇切丁寧か、アフターケアは万全かを確認して選んでください。
 賃貸借契約書は原則として英語で難しい文言が並んでいますが、記載されていることは、

 

◎家賃に共益費、付加価値税(VAT)を含むか。

 

◎家賃は1年保証(中途解約をしても未使用前家賃が戻ってこない)か否か。中途解約の際、未使用の前家賃がどの程度返還されるか。

 

◎賃貸借契約を更新しない場合は何日前までに通知が必要か。

 

◎家具・家電故障の際の入居者の金銭負担はどれだけか。

 

 

といった内容です。契約の際、家主負担でエアコンや台所のグリース・トラップを事前に清掃してもらうのを条件にするのもお勧めです。またフィリピンでは日本と異なり、家主の側から一方的に賃貸借契約の更新打ち切りができることもご承知おきください。

 

 フィリピンに5年以上滞在予定の場合はコンドミニアムを賃貸借ではなく、購入を検討される方がよいと思います。
 コロナ禍の中では、コンドミニアムによって内見の際にPCRテストの陰性証明書の提示が求められたり、入居後も1週間外出禁止などの規制があったりします。仲介業者に状況や規制を確認のうえ、ご自分にとって最良の物件を見つけてください。

 

2ベッドルームユニット

 

 

The More Vacancies, The Less Rental Costs

 

During the Pandemic, the vacancy rate of the condominium units is 20-40 % and the rent has dropped by 10- 20 % .
The current average monthly rents in Makati and BGC are as follows:

 

・Studio type, furnished (25- 40 ㎡ ): 25,000 – 60,000 pesos ,

・1 Bed room, furnished (25- 70 ㎡ ): 35,000 – 130,000 pesos

・2 Bed rooms, furnished (50 – 170 ㎡) 50, 000 – 200,000 pesos

・ 3 Bed rooms, furnished or unfurnished (100- 350㎡) :100, 000 – 350,000 pesos

 

After the travel restriction is lifted and foreigners come to the Philippines, the rent will be back to the same level before the pandemic.The most popular are among the Japanese is Lagaspi Vilalge, Makati City, conveniently located near five shopping malls.

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