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プエルトガレラのコミュニティ防疫体験談

2020年4月25日

コミュニティ防疫が始まってから、自分のことで精一杯という日々が続いています。ニュースでも自分が住むマニラ首都圏のことを中心に追う毎日です。しかしコミュニティ防疫はマニラのみならず、ほかの地域にも多大な影響を与えています。防疫開始時、多くの観光客がいたであろうリゾートではどのような事態が起きたのか、そしてコミュニティ防疫開始から1カ月以上経った今の様子は? ルソン地方東ミンドロ州プエルトガレラ・ホワイトビーチでダイビング、フィッシングなどのマリンスポーツリゾートを経営する白石信さんに聞きました。(ナビマニラ編集部)

 

 


帰国か、残るか。防疫発令後の大混乱

白石 信 (しらいし まこと/ Mike Shiraishi)さん Summer Connection Beach Resort 経営。 フィリピン在住 25年/プエルトガレラ・ホワイトビーチ 在住20年  https://www.facebook.com/mike.shiraishi

 3月のフィリピン政府によるルソン島全域のコミュニティ防疫発令と同時に、プエルトガレラでも防疫が強化されました。その時点でプエルトガレラ滞在中の観光客の中には予定を繰り上げてマニラに戻って帰国手続きをする方や、当初の予定通りそのまま滞在を続ける方がいました。
 しかしその後、航空会社から欠航などの発表があって大混乱。日本人、欧米人の旅行者の多くは新規に航空券を買いなおして帰国し、日本人の長期滞在者、永住希望者の中にも帰国を希望される方がおられ、私は出国の支援をしました。
 プエルトガレラから出るための船便もすべて欠航となったため、地元自治体の事務所に働きかけて、 数十名の外国人を帰国させるために 特別船便を用意してもらいました。日本人の中には1人で船をチャーターしてマニラに向かった方もいます。4月下旬の時点で、私の知る限り、日本、ドイツ、スイス、オーストリア、イタリア、スペイン、フランス、アメリカ、オーストラリアなどからの 外国人数十名がプエルトガレラにとどまり、5月上旬の航空便の再開を待っている状態です。イタリア、スペイン、フランスの人は 最初は早く帰国したいと言っていましたが 母国が大変なことになっているので、無理に帰国したくないと言っています。


不便な生活規制。観光業への深刻な影響

検問の様子

 コミュニティ防疫が始まってから、 バランガイごとに、町やほかのバランガイへ行くことができる外出日と時間が規制されています。例えば、私が住むバランガイのサンイシドロでは、 町やほかのバランガイに行けるのは 火曜日から土曜日の午後1時〜午後4時。外出するときは指定の無料シャトルバスに乗らなければなりません。防疫開始後、所用で町へ行こうとした時、 指定日に1時間前からシャトルバスを待ったものの乗客が多すぎ、また、シャトルバスの台数が少なすぎるために乗車できませんでした。そこでバランガイにかけ合って、その 翌日からシャトルバスを増便してもらい、 やっと町に行くことができました。バスに乗車できるのは1家族1名、町への買い物は1週間に1回のみに制限されています。トライシクルと自家用車は 最初は運転手のほかに1名同乗できましたが、4月中旬からは運転手のみ許可となりました。このように、コミュニティ防疫が始まってから、プエルトガレラでは 毎週、時には毎日のように規制が変わるので困っています。
 住民は比較的落ち着いて暮らしてはいるものの、買い物などの行動制限、物価高、商品不足、酒類販売禁止などで相当ストレスがたまっています。また、収入が途絶えているため 借金をする人が多く、私のところにも連日のように依頼が来ます。私が経営するリゾートでは、5月以降のお客様は全てキャンセルとなりました。いつ仕事を再開できるか 全く見通しが立ちません。観光で生計を立てているプエルトガレラの人々は 、今回のコロナウイルスによるコミュニティ防疫で致命的なダメージを受けています。


釣り、読書、自炊の日々

五目釣りではラプラプ、イトヨリダイ、チカメキントキ、カワハギ、オジサン、シロダイ、タマガシラなどを狙える。

 4月23日現在、プエルトガレラのバランガイによると、感染者は発生していません。ホワイトビーチは以前同様の美しさです。観光客がいなくてもバランガイの職員が 毎朝 浜辺を清掃しています。ただし、全面遊泳禁止となっていて、海に入ると 拡声器を持った監視員に怒鳴られます。少し前までは 釣りも禁止だったのですが、 漁師たちとバランガイに懇願したところ 朝5時から夜8時まで釣りができるようになりました。そのため、早朝の海はこれまでにないほど多くの釣り船であふれています。私も毎朝出漁し、深場でカンパチ、ハマダイ、ヒレジロマンザイウオ、タチウオなどの大物を狙っています。
 その後、午前中は 釣具の手入れ、海を眺めながら読書、テレビでニュースを見て、インターネットでの友人とコミュニケーション、そして食事時に釣った魚を料理、というのが今の私の生活パターン。終息したら、まずマニラに行きたい。 日本食材の仕入れ、釣具の補充、そして友人たちと日本料理で乾杯 ! といきたいですね。
 大変な時期ではありますが、 私を含めプエルトガレラに魅せられた多くの外国人の永住者が、 フレンドリーな地元の人々ときれいな海に囲まれて 幸せな日々を送っています。もともと フィリピンで最も安全な地の一つと言われきたプエルトガレラは 、今も治安ついては全く問題がありません。安全宣言が出されたら、 ぜひまた多くの人にプエルトガレラに来ていただいて、 リラックスしてもらいたいと思います。海と太陽と笑顔の島が 皆様の来訪をお待ちしています。

ホワイトビーチが観光客でにぎわう日が戻る日も遠くないことを願いたい。